話を上手に聞きたいあなたへ。相手の『真意』を引き出す力【2つの質問】の使い方

聞き方、聞く力
聞き方、聞く力
田辺くん

部長、相談があります…(伝えたい事:頭痛い、早退したい…

部長さん

田辺か、疲れたのか!?

田辺くん

はい。ちょっと頭が痛くて…

部長さん

それは仕方ないな…ちょっと休憩するか?

田辺君

はい、そうします。(真意=早退したい…言えなかった。

部長さん

むむ…これで大丈夫だろうか…

心理カウンセラーなな

どうやら田辺さん、本当の気持ちを伝える事ができなかったそうですね。
コトバンク-真意

人は『真意』を隠してしまう事が多くて、その中でも多くの理由が「言えない」「聞かれてないから」「なんとなく言えない」「気遣い」「自分でも本心に気づいていない」などになります。

例えば仕事でしたら上司に言いにくワードはイメージできますよね?「辞めたい」「仕事が面白くない」「早退したい」とかそう言ったマイナスワードですよね。

また上司などという関係性からも気を遣ってたり。

心理カウンセラーなな

早速『真意』を引き出すテクニックを紹介します。

それは『効果的な質問』です。相手の話を聞く中で上手に質問する事によって相手が言いたい事を言えるきっかけが作れたり、聞かれることによって知らなかった自分の気持ちに気づいたり。様々です。

2種類の質問方法(オープンクエスチョン、クローズドクエスチョン)を覚える事が重要です。

以下のような学びを得れます。
  • 2種類の質問方法の使い方。
  • 悩み(話)を丁寧、上手に聞けるようになる。
  • 悩みを話す相手の『真意』を引き出すことができます。

今回の『効果的な質問技法』は話を聞く基本テクニック『アクティブリスニング』と並行して使う事でさらに効果的です。以下の記事を参考にしてください。

聞き方、聞く力

話を上手に聞きたいあなたへ。相手の『真意』を引き出す力【2つの質問】の使い方

まず知っておかなくてはいけない事『質問の種類』

どう質問する事で真意を引き出す事ができるの!?
質問の種類をまずは知る必要があります。種類を知っていくことで『真意』の引き出し方が少し見えてきます。

質問は2種類あります。誰もが毎日使っていることですのでご安心ください。
オープンクエスチョン(開かれた質問)』『クローズドクエスチョン(閉ざされた質問)』です。

以下を見てみましょう!

  1. 今日の仕事はどんな感じでしたか?(オープンクエスチョン)
  2. 今日の仕事は疲れましたか??(クローズドクエスチョン)

さてこの②つにどんな違いがあるかわかりますか??以下を確認していきましょう!

オープンクエスチョン(開かれた質問)

これは相手が「はい、いいえ」で答えることができない質問です。

例えば

①「今日の仕事はどんな感じでしたか?」⇨「楽しかったですよ!」

②「退勤後の予定はどうなってますか?」⇨「疲れたので直帰しますよ!」

このように相手は返答内容を考える必要がある。つまり「はい、いいえ」で答えられないようになっています。

メリット…①答える側が自由に答えることができる。②会話が続く。③相手の真意に近づくことができる。(重要)

デメリット…①答えにくい人もいる。

クローズドクエスチョン(閉ざされた質問)

これはオープンの逆「はい、いいえ」で答えることのできる質問です。

例えば

①「今日の仕事は疲れましたか?」⇨「はい!」

②「今日は退勤後直帰するのですか?」⇨「いいえ!」

このように「はい、いいえ」で答えられますね!

メリット…①発言内容を考える事なく簡単に答えることができる。会話が苦手な人は助かる。

デメリット…①会話が止まりやすい。②相手の真意と外れる可能性がある。(重要)

以上が2種類の質問の仕方になります。わかりましたでしょうか?

そして大事なのが今回の記事で既に何度も出てきている『真意』です。

それがオープンとクローズを見比べる事でわかったと思いますが真意を引き出すにはオープンクエスチョンを使う必要があると言うことがまずわかりますね!!逆の言い方をすると「はい、いいえ」と答えさせないようにすると言う事です。

部長さん

なるほど、私はクローズドクエスチョンが多いから、部下たちは本当に言いたい事が言えない状況だったということか!

心理カウンセラーなな

そうですね!それも部長と部下の関係から気遣いなども含まれる可能性がありますね!

つまり上司と部下の関係であればクローズドクエスチョンの多いやりとりを毎日繰り返していると自分の意見を言わない部下に成長してしまうようになると言う事にも繋がります。結局は上司の意見に従っているだけ。みたいな感じですね!

たまに新人でも意見が言えるような会社です!とかって聞きますよね。元々の社風もありますが、それはやりとり(全体的にオープンの質問が多い)からも作られています。

真意を引き出す下手な質問と上手な質問①

さて、実際に上司と部下の会話例を見てみましょうか!なんとなくイメージできると思います!

会話例①

設定:【田辺くんが上司に相談をする。(真意熱があるから早退をしたい)】

クローズドクエスチョンの会話。

部長さん

(心の声:みんな今日も順調に働いているかな?)

田辺くん

あの…部長(真意=熱っぽいから早退を考えている

部長さん

どうした?元気ない顔して!ちょっと疲れたんだな?(クローズドクエスチョン

田辺くん

あ…はい…。(心の声:疲れてはないけど頭が痛い…)

部長さん

おいおい、昼はしっかり食べたのか?
ちょっと休憩してから業務に戻りなさい!

田辺くん

はい、食べました。ちょっとお手洗いに行ってきます…(心の声:言えなかった。

あらら、田辺くん…熱っぽいから早退の相談をしに来たのに言えなかったみたいですね。

部長さんは優しさで「ちょっと疲れたんだな?」と聞いてくれたのかもしれませんがクローズドクエスチョンでちょっと「はい」と言わせた感が出ていますね。

田辺くんは部長への気遣いや、責任などで「はい」と答えて、その勢いで、「休憩して戻る」という結論になってしまったと言う事ですね。

これだけ見ると、「疲れたんだな?」と言ってくれている時点で、十分発言できるだろうと思う人もいるでしょう。ですがやはりその場の雰囲気、気遣いや色んな気持ちがあり発言は難しくなります。次のオープンを見ればどれだけ答えやすいかが分かります。

オープンクエスチョンの会話。

部長さん

(心の声:みんな今日も順調に働いているかな?)

田辺くん

あの…部長(真意=熱っぽいから早退を考えている

部長さん

どうした?元気ない顔して!何かあったのか?言ってみなさい!(オープンクエスチョン

田辺くん

すみません、ちょっと頭が痛くて、熱かもしれません…

部長さん

そうだったのか、ではとりあえず体温を測って来なさい。早退も考えておいた方が良いな。

田辺くん

ありがとうございます。とりあえず測ってきます…(心の声:良かった。言えた。)

良かった!今度は田辺くん伝える事ができましたね!!これはオープンクエスチョンの効果が大きく出ましたね。

「はい、いいえ」で答える事ができない時点で田辺くんにとっては非常に答えやすかったでしょう。これがオープンクエスチョンの力です。様々なところで使えます。

真意を引き出す下手な質問と上手な質問②

会話例②

次は同じような会話にはなりますが、二つの真意を持っています。部長さんの質問の仕方を解説、修正しながら確認していきましょう!さらに理解を深めてください!

設定:【旭さんが上司に企画書の事で相談。(真意=①期日が間に合わない分にはできそうにない。

部長さん

さて、今日も帰るか!!

旭さん

あの〜部長。ちょっと相談があります。
私の企画書の事で。(真意①=どう考えても期日間に合いませーん…

部長さん

あれか!期待しているよ!
今日も頑張ったか?順調か?(クローズドクエスチョン×2

旭さん

あ、はい。頑張ってます…(心の声:あぁぁ、はいって言っちゃった〜)

はい!ここ重要です!!まだ相手の話をしっかり聞いてないのに先にクローズドクエスチョンでガンガン質問すると圧がでます。心当たりある方は注意しましょう!


そもそも悩み相談というものは言いにくいと感じている事が基本相手が言いやすいように考えながら質問を使ってあげましょう!

やり直し!!

旭さん

あの〜部長。ちょっと相談があります。
私の企画書の事で。(真意①=どう考えても期日間に合いませーん…

部長さん

あれか!期待しているよ!
…なんの相談だい?(オープン)(心の声:浮かない顔をしているな。)

旭さん

実は…頑張って作っているのですが、期日には間に合いそうにありません…申し訳ございません。(真意②=正直この企画書作成はまだ私には無理…

これでOKです!!相手が相談がありますと来ているのだから、まずはその相談内容が何なのかを明確にしてあげましょう。相手の表情が浮かない時こそ、引き出してあげる力が必要です!
さて旭さんは真意をもう一つ持っていますよ!

部長さん

そうだったのかちゃんと中間報告してくれて助かったよ!

まだ新人って事で今回だけ期日はとりあえず気にしなくて良いからできるだけ早く作ってみよう!

旭さん

ありがとうございます。

ですが、この企画書ですがちょっと難しくて…まだ私には早いというか…(真意②=正直この企画書作成はまだ私には無理…

部長さん

期待していたんだが…
何とかならないか?頑張ってできないか?(クローズドクエスチョン×2

旭さん

はい。頑張ってみます。(はっきり言えなかった。)

またまたクローズドクエスチョンです!!これはもう本人にとって「はい」としか言えない状況になってしまいましたね!さっきも出ましたがとくに連続でのクローズドクエスチョンは本当に圧がでます。「できるだろ?やれるだろ?」「それくらい知っているだろ?習っただろ?」このように。

やり直し!!

旭さん

ありがとうございます。

ですが、この企画書ですがちょっと難しくて…まだ私には早いというか…(真意=正直この企画書作成はまだ私には無理…

部長さん

期待していたんだが…
そうか…まだ難しかったか。個人的にはこのまま作ってほしいところだが…どうするのがベストだと思う?(オープンクエスチョン

旭さん

私の力不足で申し訳ございません。

今回は〇〇先輩に引き継ぐか、手伝っていただくのが良いかなと…

部長さん

(心の声:なるほど、精神的に企画書を作る自信がないわけか…)続く

OK、真意を引き出せましたね!!ちなみに途中で相手のちょっとした発言や表情で真意が明らかにわかる時はクローズで良い意味でトドメをさしてあげるのも優しさです。

そんな使い方もあります。今回の例で言えば「企画書制作降りたいのか?」と聞くと「はい。」で終わりです!!

ただ、それは最初にクローズのデメリットで書いたように真意とずれる可能性もあるので、どれだけ顔に書いていようが可能な限りはオープンで相手の発言で真意を聞き出しましょう!

それと、旭さんは心が折れてしまってるが、真意を吐き出したあとにどう話すかでまたやる気を引き出す事もできるわけです。

つまり真意を吐き出すまではそれの一点張りなわけですが、一度吐き出すと違う考え方が生まれたりもします。「やっぱり頑張ってみようかな…」って感じで!!人間の心とはそう言うものです。何かきっかけがあればすぐに変化するのです。

もう一度言います。真意を吐き出せた人間の心は何かしら変化します。それは覚えておいてください。

旭さん

…本当にこれで良かったのか…明日やっぱり頑張りますって言ってみようかな。
なんか悔しくなってきた!!

クローズドクエスチョンのテクニック

ここまで読んだ方であればちょっと印象が悪いであろうクローズドクエスチョン。

使ってはいけないとかそんなことは無いですからね!使って良いんです!

最初のメリットに上がっていたように答えるのが苦手な人もいるわけですからそんな人には時折混ぜてあげましょう!

連続して使うのは注意です。相手が自分の意見を言えない状況になり自尊心的な部分を傷つける事に繋がる事もあるでしょう。基本的に人は話す(自分の意見を言う)のが好きな生き物ですから。

そして気づいた方もいるでしょう!例えば「仕事辞めたい」とか恋愛で言うと「別れたい」とかそう言った聞きたくない真意を逃れるテクニックでもあるんですね。でも長引くだけであり相手も可哀想。結果的には良くない事も多いと思いますので考えて使いましょう!

他にも相手からサクッと返事が欲しい時などにも使えますし、とにかく話が長い人なんかにはオープンクエスチョンばかり使っていると話が終わらなくなってしまうのでクローズドクエスチョンで「はい、いいえ」と言ってもらって会話を上手に切っていくのもテクニックです。

とりあえず、使いすぎない事真意を逃さない事、さえ注意しておけば便利な質問方法とも呼べますね!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

効果的な質問とはオープンクエスチョンとクローズドクエスチョンの使い分でしたね。使い分けといっても基本的にオープンクエスチョンを使う事をお勧めします!!

話を聞く基本テクニック『アクティブリスニング』と言う人生で最大の武器になると呼ばれるほどの技術があるのですがそれと並行して今回の『質問技法』を使っていくとより効果的です。確認してみてください。

聞き方、聞く力

一番危険なのはクローズクエスチョンがばかり使って相手の意見、真意を逃してしまう事です。
つまり、聞かないとわからない。こう覚えておきましょう。

質問の仕方は正直簡単な事なのです。ただ質問に2種類あるなんて事は知らなかったり、それを知っただけでも何か質問する時に一旦考える事が出来るようになったりしますよ!

これはまた別の話ですが、質問の仕方がパートナーや夫婦の喧嘩の原因になっていたりもします。それを中心に話した質問技法の記事も作っております、日常的なやりとりが例になっていますので見やすく楽しめると思います!!こちらは聞く力ではなく伝える力として記事を作っておりますので少し視点が違います!ぜひ見てみてください。

伝え方、伝える力

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